「5.31」
この数字が何だと思われますでしょうか?この数字、実は従業員300人未満企業の大卒求人倍率(2023年卒)です。同年の従業員5,000人以上企業の倍率は「0.37」で、300人未満企業と比べると非常に大きな違いがあります。
なお、ここ10年で記録した最高倍率は、コロナ禍以前2019年3月卒の「9.91」です。これは新卒採用の倍率ですが、中途採用も同じような状況にあると想像は難くありません。これほどまでに中小企業の採用は厳しい状況に置かれています。

2020年に新型コロナウイルスが蔓延しだし、採用を控える企業が多く出たことにより倍率は「9.91」から「5.31」まで大きく下がりました。しかし、これは一時的なもので、コロナ禍が落ち着くにつれ元の数字に戻ることが考えられます。
それどころか、人口の減少、生産年齢の減少、少子高齢化、若年齢層の減少とますます厳しい状況になるのではないかと思います。
企業が生き残るためには、競合他社よりも「採用力」を高める必要があります。そのためには、現在の状況を把握する必要があります。まずは採用を取り巻く環境をマクロの視点から見ていきたいと思います。
(次回に続く)